フィリピン ビギナーガイド

 フィリピン不動産ビギナーガイド ◆
フィリピン不動産法規
   フィリピンでの住宅選びのポイント-借りる・買う・建てる-
フィリピンで住宅購入、3つのウソと7つのタブー

 

- フィリピン不動産法規 -

Q.  フィリピンの不動産の種類や特徴を教えてください 

Aフィリピンの不動産は一般に、土地、一戸建、コンドミニアム(マンション=区分建物)、タウンハウス(コンクリート長屋)に分類されますが、登記上では、土地とコンドミニアムの2種類のみです。例えば日本では土地付家屋の所有する場合、土地と家屋それぞれ権利証(所有権証書)ありますが、フィリピンでは土地の分だけです。フィリピンでは建物は(コンドミニアム以外は)、土地の「定着物」と見なされ、独立して扱われないからです。よく「フィリピンでは建物なら外国人名義で登記できる」、とおっしゃる方がおりますが、それは誤りです。ちなみに銀行も建物のみを対象に融資は行いません。当然です。建物には抵当権の設定ができないからです。ですから、建物だけを買わないかと持ち掛けられても、絶対に断ってください。リース権付なら別です。

Q.  フィリピンで外国人は不動産を所有できますか。

A所有できますが、コンドミニアム(マンション=区分建物)、またはコンドミニアム扱いとなっているタウンハウス(コンクリート長屋)に限られます。この場合、土地については共有のパーセンテージ所有となります。 尚、一般の土地または土地付家屋については(フィリピン人が株式の60%超を保有する)現地法人を設立することにより、その法人名義とする事ができます。この場合フィリピン人パートナーをよく選定しないと勝手に転売されたりする危険があります。次に、現地法人名義にした場合の不動産の売却方法について、ご説明します。売却の際にはその法人ごと、つまり全株式を買主に譲渡することになります。もちろん、買い主がフィリピン人であれば、通常通り、不動産売買契約も選択できます。株式会社を設立する場合、資本の額をどの程度にすれば良いのかよく質問されます。実際5千ペソでも設立できないことはありませんが、証券取引委員会(SEC)では、資本金があまりにも小額の場合、増額するよう指導します。一般に2万ペソ以上なら受理するようです。しかし収入のない会社が、資本金の額をはるかに上回る不動産を購入するのは不自然で、後日その資金源について説明に苦慮することになりますので、ある程度実態を反映した資本額を設定すべきでしょう。後付け的な「増資」手続は、「設立」以上に煩雑で、日数も要するものです。 土地の購入目的が投資であって転売を前提とするなら、一物件につき一社を設立すべきであり、その会社でいかなる営業活動も行わない方がよろしいと存じます。

Q. フィリピンでの土地のリースについて教えて下さい。

A フィリピンでは外国人の土地所有が禁止されているので、ある土地に建物を建てるためには、その土地を現地法人名義で購入する以外に長期リースするという方法があります。フィリピンの土地リースは日本の定期借地権とよく似ています。但し、日本の定期借地権では借地期間が終了すると、原則として、更地にして返還することになっておりますが、フィリピンでは法律に特段の定めがなく、借主の現状復旧義務は地主との契約内容次第です。 外国人の土地リース期間は最高25年間ですが、地主・借手の合意により更に25年間の延長が可能で、計50年間のリースが認められております。尚、リース権は登記が可能で、譲渡もできます。それでは、50年のリースの例をあげてみましょう。借主は地主に対し、最初の25年間分の地代のほかに、次の25年間を確実に延長し、しかも地代を値上げしない保証として保証金を支払います。この土地50年リースでは、地代と保証金を合わせた額は売買価格より2割程度安いようです。 最初から50年リースを設定できないところがミソで、土地リース権を設定される場合には、必ず専門家にご相談下さい。話題は少しそれますが、よく弁護士に頼んだから大丈夫と、契約書をろくに読まないで署名される方がおられます。弁護士にも色々な方があり、よく実力を確かめてから使ってください。私の経験では、フィリピンの弁護士は法令の細部に明るくないことが多く、またクライアントの利益保護の倫理に乏しく、外国人クライアントだと平気で騙したり、法外な手数料を要求したりする例もあり大変残念です。無礼な言い方ですが私は弁護士とは、英作文のややうまいフィリピン人であると認識しております。

Q. 不動産を購入する際、確認すべき事項は何ですか。

Aまず、売主から①権利証の写し②固定資産課税証書の写し③固定資産税納税証書の写しをもらって下さい。そして登記局に行って、登記簿謄本を請求し、権利証が本物か、新規に抵当権などが設定されていないか、裁判係争中の登記がされていないかなどご確認ください。物件が存する市町村には登記局の出張所がおかれていますが、本局でも再確認されることをお勧めします。それから市町村役場の納税課においてやはり所有権者はまちがいないか、未納固定資産税がないか、納税証明書をとって確認します。また、国税局では評価替えや不動産所有権移転にかかるキャピタルゲイン税や印紙税の税率が改定がないか確認し、必要経費を算出します。コンドミニアムやビレッジ(高級住宅地)の場合、その管理事務所で未納管理費の有無を確認します。公共料金の支払状況の確認も怠ってはなりません。中古物件で電話付が多いのは電話の加入申込から架設に至るまで1年以上かかる地域が多いためで、前所有者の滞納電話料金を清算しなければ、長期間電話なしを強いられます。購入前に最低これだけのことをしておけば、後でこんなはずではなかったと嘆かずに済むはずです。


Q.  フィリピン人配偶者名義で、不動産を購入した場合、購入したフィリピン人配偶者が死亡した場合、その不動産はどうなるのでしょうか?

 A 外国人不動産所有を禁止する国の方との国際結婚で、知りたいけれども尋ねづらい質問のひとつだと思います。結論から申し上げますと、残念ながら、フィリピン国籍をもたない配偶者には一切相続権はなく、名義人の子供・両親、兄弟の順で相続権が発生します。


まず、フィリピン共和国憲法が外国人の不動産所有を禁止していることはご承知のとおりです。フィリピンで不動産を購入するとタイトル(不動産所有権証書)には名義人とその配偶者の氏名、国籍を記載することが義務付けられております。この配偶者こそが筆頭相続人となります。が、それが外国人であった場合には、一親等、(子供、両親)、二親等(兄弟)、三親等(祖父母、従兄弟)という市民法(民法)で定められた相続順となります。地方不動産登記局によっては、外国人配偶者にはわざわざその不動産に関する「一切の権利を放棄する」という宣誓供述書に署名をさせ、その旨を不動産に記載します。
尚、外国人配偶者によっては、フィリピン人配偶者の死に際して、自己の資金で購入したという確かな証拠書類を前提に、相続権を主張、または不動産の競売・販売代金の受領権を主張して提訴される方がありますが、上記の理由により、勝訴の見込みはまずありません。
従って、外国人である貴殿が、不動産の販売代金の一部でも回収したいと考えるなら、あらかじめ、現地法人を設立し、外国人所有が認められる40%の株主となって、その現地法人名義で不動産を購入することです。それなら販売代金の4割だけは回収できます。

Q. 不動産にかかる相続税について教えてください。

A不動産の相続には相続税(inheritance tax)が掛かります。課税対象額は所有者が死亡した年の物件の路線価格(assessed markettng value)から、葬式代や物件の抵当権などの借金を省いた額となります。相続人代表は不動産物件所有者の死亡から2ヶ月以内に地方登記局と市役所に所有物件の存在と相続の意思の有無を届け出る必要があります。


 - 税率表 -

P200,000 まで税額控除
P500,000 までP20,000 を超える分について 5
P2,000,000 までP500,000 を超える分について 8 P15,000
P5,000,000 までP2,000,000 を超える分について 11 P135,000
P10,000,000 までP5,000,000 を超える分について 20 P465,000
P10,000,000超  P10,000,000 を超える分について 20 P1,215,000

よってP1,000,000の不動産を単独で相続した場合には、
[(P1,000,000-500,000)X8%]+P15,000P55,000 となります。日本に比べて安いですね。


Q. 土地付一戸建を購入しました。名義変更に必要な書類は何ですか。

Aここでは個人で個人から購入した場合の不動産所有権名義変更書類の一覧です。
法人名義の場合、若干異なります。

●Deed of Sale (売渡証書)
●Title (所有権証書)
●Documentary Tax Receipt (印紙税納税証書)
●Capital Gain Tax Receipt (キャピタルゲイン税納税証書)
●BIR Tax Clearance (国税納税証書)
●Realty Tax Clearance (不動産税納税証書)
●Tax Declaration (固定資産申告書)
●Tax Clearance (地方税納税証書)
その他


Q. 不動産購入時に政府に支払う税金や手数料について教えてください。

A不動産を購入した場合、名義変更に必要な税金や手数料は次の様になります。
売主の負担すべきものは未払い固定資産税とキャピタルゲイン税だけで、それ以外は買主が名義変更時に必要な税金や手数料となります。取引形態によってはすべて買主負担という場合もありますが、売主負担が原則になっている分を買主が支払っても領収証の名義は売主となります。つまり、中途で取引がキャンセルになっても買主には取り戻せないことになりますのでお取引の前に十分ご注意下さい。キャピタルゲイン税は、売買価額または路線評価額どちらか高いほうの5%(マカティ市など一部都市では6%)です。尚、数年前の改正により、名義変更の前に、取引のあった年の年末までの固定資産税を支払うことが前提となりました。

国税 (National Tax)
●Capital Gains Tax キャピタルゲイン税 (売価又は評価額どちらか高いほうの5%または6%)
●Documentary Tax 印紙税 (売価又は評価額どちらか高いほうの1.5%)
●Transfer Tax 移転税 (物件価額の0.5%)
●Registration Fee 登録税 (物件価額の約0.25%)
その他、雑費が少々
地方税 (Local Government Tax)
●Realty Tax 不動産税 (固定資産税評価額の1.7%)
●Special Educational Fund 特別教育基金(固定資産税評価額の1%)
●Real Property Tax 固定資産税(年末までの一括払い)

 

Q. 動産の固定資産税はどれくらいですか

A不動産を所有すると日本と同様、固定資産税が掛かります。これを四半期に分けて納付するのですが、3月末までに1年分を一括払いをすると地方自治体により10%~20%の割引がもらえます。

地方自治体により税率や割引率が異なります。

地方自治体名

固定資産税評価額の

一括納付による割引率

マカティ市/パサイ市

2%

10%

バレンスエラ市

2%

17.5%

カラオカン市

2%

20%

マニラ市/ケソン市/マリキナ市

.5%

10%

計算例(マカティ市の評価額100万ペソの不動産の場合):

(評価額P1,000,000X税率2%)-割引率10%=固定資産税P18,000

Q.  不動産購入時のキャピタルゲインズ税と印紙税の納付期限はいつまで。

A不動産を購入すると所有権移転登記の前にキャピタルゲインズ税(5%か6%)と印紙税(1.5%)を国税局へ納付しなくてはなりません。納付期限は売渡証書(deed of sale)の署名日から30日以内とされ、期限を一日でも過ぎるとまず25%のペナルティを課せられます。その合計額に対し、さらに年率20%(日率約0.0548%)の延滞利息が日割りで加算されます。 

 

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